「…俺は、奈央を傷つけたくない。出会って

浅い頃に一線ひく方が、お互い辛くない」

「…そうかよ」

俺は、光輝にはもうなにも言わないことにし

た。

これは、光輝の問題だから。

俺がどうこういう問題じゃないから。

「…俺は、もうなにも言わない。けど…」

けどさ?

俺は、お前を親友だと思ってんだ。

「学校、辞めんなよ。夕暮も責任感じるし、

俺も…親友いなくなるし」

「…舜。俺、この学校好きだ」

「そうか。それは、俺も嬉しい」

とにかく、一番の笑顔を。

それが、今の光輝に俺ができること。

「じゃあ、またな」

「おぅ」

光輝と別れた。

光輝と話して、俺も決心がついた。

…もうそろそろ、俺も素直になろう。