「こんな所で、何考えてるんですか…!!」
不服そうな表情を浮かべ私から離れた三浦さん。一応睨み付けるが、頬が林檎のように赤い今の状態では怖くも何ともないだろう。
そして、次に飄々と三浦さんが放った言葉によって私は絶句した。
「何?ベッドならいいわけ?」
しれっと言ったけど、これでこの男がやろうとしていることは明らかだ。
ベッドとか、そういう問題じゃない。若干呆れながらも三浦さんを睨むことは止めなかったのだが。三浦さんの微笑に目を奪われた
――――その、ほんの一瞬。
目の前の男は妖艶な笑みを口元へ見事に作り上げたまま、私の顔の横へと両手をついて距離を詰め囁いた。
「俺、嫉妬深いんだよ。」
「は…?」
「だから俺、清水くん嫌い。」
「……。」
何を言い出したかと思えば、意味が分からない。何がどうなって清水くんが嫌いという解答へと持って行かれるのかがさっぱりだ。