何を言われるんだろうかと身構える私に清水くんは。お昼、三浦さんからの着信が鳴った時に見せたあの目で私を見下ろした。
びくり、身体は硬直。絡み合った視線は解くことが出来ない。
「お昼の電話、彼氏?」
「……だから、彼氏いないってば。」
「じゃあ好きな人だ。」
「ッ……!」
言葉に詰まってしまったのは、これを否定したら私が三浦さんの傍にいる意味がなくなってしまうと思ったから。
無言を肯定の意だと受け取ったらしい清水くんは少し眉根を寄せた。
「瀬尾ちゃんが見たって言ってたのも、その人でしょ。」
「……、」
「その人とさ、篠宮はどういう関係?」
やけに私と三浦さんについて突っ込んでくる清水くん。掴まれた腕を振り払い睨み上げ若干ヒステリックな声になりながら言い捨てる。


