微酔いの時点で、どこか彼のテンションは上がっていて。そのままペースを崩すことなく呑んでいた清水くん。
お店を出た頃には、ふらふらと覚束無い足取りで完璧に酔っ払っていた。
一緒にいた人達に彼の家を聞けば私と同じ方向だったから、取り敢えずで今は公園で彼の回復を待っているというわけだ。
「……悪い、篠宮…。」
「いいよ。大丈夫?」
「うん。もう、平気。」
この寒い深夜の空気のおかげで、アルコールで火照った身体は一気に冷めたのか。大分落ち着いた顔でベンチから立ち上がった。
「送るよ」と言われ、一度は断ったけど一人は絶対に駄目と怒られてしまい大人しく送ってもらう。
「寒!」
「もう冬だもんね。」
そりゃそうだと私のつまらない言葉に満面の笑みを返す清水くんに、思わず小さく吹き出してしまった。


