至近距離、視界に広がる三浦さんの顔には意地悪く笑うそれが張り付いていて。
見透かされてるという事実が悔しくて、睨むが効果無し。
「全力で否定すんね。」
「…、」
「まあ、俺としては最高だけどー。」
「……。」
「なあ、菫。お前の気持ち、俺が今思ってんのと当たってるかな?」
知りませんよ、そう言い逃げるようにソファーから腰を上げた私だったが。
すぐにその手首は力強く引かれ、後ろにバランスを崩して倒れる。再びソファーに沈んだ私のある場所に、酷くうろたえた。
それもその筈、私は足を開いて座る三浦さんの間に出来たソファーのスペースに浅く腰掛けているのだから。
ドクリ、ドクリと心臓が暴れ始めて苦しい。
と。
あろうことか、三浦さんは私の首もとに顔を埋め後ろからキツく抱き締めてきたのだ。


