大学だって、バイトだって普通に行った。本当は家から出たくなかったけど、それからは逃げたくないと思ったから。


自分から別れて甘えたことを言うなと重たい足腰に鞭を打ち、゙生゙を掴んだ。



清水くんも、中々返事を出さないくせに拒否しない私に笑顔を向けてくれる。


清水くんを逃げ場にしてるんじゃないか、そう思ったけど。

彼は「俺は、傍にいるから」と、柔和な笑みで言ってくれた。清水くんにも薄々三浦さんとのことを気付かれていたのかもしれないな。



――――私は、頑張っている。きっとこれからも頑張っていける。頑張れる。


その決意みたいな思いを壊す着信音が鳴ったのは、その日の夜、23時。








【着信:三浦さん】


正直出ようか、迷った。でも、三浦さんからだと思えば私の馬鹿正直な指は通話ボタンを押し携帯を耳に押しつけていた。