視線を泳がせまくり、室内を観察する私を三浦さんはソファーへと手招きで呼ぶ。
まだ視線を泳がせてるから、ふらふらと危なげな足取りで三浦さんへと近寄ると。
グッと腕を引かれ私は三浦さんの胸の中へと落ちた。
「そんなに、見ないで。」
「…三浦さんらしくて、いいですね。」
「俺らしい?」
「安心します。」
三浦さんは、私の肩をゆっくりと押し返す。引っ張られたせいで片膝を三浦さんの足の間につくような体勢の私。
何だ、と小首を傾げる私を三浦さんは真顔で見つめ。
「キスしていい?」
「…っ、」
「お前可愛いすぎる。」
三浦さんは、問いかけてきたくせに私の返事を待つことなく唇に噛みつくような口付けをしてきた。
脳がとろけていく。麻痺するみたいで、身体の芯が疼き彼を求める。
言ってみれば。
キスだってその先だって、私は三浦さんが初めてだった。


