長めの黒色の髪は後ろで大ざっぱに纏めて捻り大きめのコンドルでとめる。


「…清水くん、着替えた?」

「大丈夫ー。」



どうやってもカツカツと鳴らせながらしか歩けないヒールが恨めしい。

歩きにくい、爪先が痛い、靴擦れするなどいいことがないから嫌いなんだヒールは。



清水くんからの返答が聞こえたから、私は男子用ロッカー側へと回る。

そこには私のとは違うタイプの制服を着た清水くんの姿。相変わらず、似合うなあと思いながら一番左のロッカーを開ける。


中にあるのは先週辞めた女の子の制服。渡しといてくれと頼まれたのを忘れていた。