囚われジョーカー【完】





何とか理性を保とうとする私の気持ちを、三浦さんはいとも簡単に打ち砕く。


余計なことを喋るなと言わんばかりに、指の動きを激しくするから私の視界はぼやけて快楽に溺れる。




「お前、アイツが好きなの。」

「え?……はっ、」

「清水くん。」



違う、と首を何度か横に振る私を見て。三浦さんはさらに濃く笑みを浮かべた。


その綺麗だけど妖艶な顔立ちに思わず見とれていれば、カチャリと金属のぶつかり合う音が聞こえ。




「好き、なんて言ったらお前のこと壊すとこだった。」

「…っ知ら、ない…」

「会話、噛み合ってねえじゃん…。」



ふっ、と薄く笑った三浦さんの顔は。一気に襲ってきた快感の渦によって見えなくなってしまった。


ぎしり。ぎしり。



スプリングの鳴く音がさらに激しくなる。荒い息を吐き出しながら律動を繰り返す三浦さん。