こんなんだから、私は何時まで経っても決断が出来ずにいる。

苦しい思いをしてるのに、三浦さんの気持ちは分からない。



―――でも、これがチャンスなのかもしれない。


三浦さんの気持ちを聞くチャンス。




「…じゃあ、三浦さんは私とどうしたいんですか？」



どきり、どきりと胸が嫌に高鳴る。私の質問にだって充分刺が含まれている。

ゆるく睨みながら、三浦さんとは距離を取っておく。




驚いたような仕草を見せた三浦さんは、煙草を灰皿へと押し付けると。私が取っていた距離を無遠慮に詰めてきた。


一気に空気が凍る。無表情な三浦さんの鋭利な双眼が私を見下ろし





「逃がす気はない。」

「…え…、」

「いっそのこと」



ガキでもつくれば、お前は俺から逃げないか？


そう、飄々とした態度を崩すことなく呟いた三浦さん。