優しい色がティーカップの中で揺れている。取っ手を綺麗な指に引っかけ口元に運ぶ明日香さんを戸惑いながら見ていると。


その視線が持ち上がり私の目を捕らえた。



「……清水ちゃんに、何か言われた?」

「………抱き締められて、告白されました。」

「(うわ、とうとうやりやがったかアイツ…。)」



三浦さんの名前は伏せ、清水くんと三浦さんが鉢合わせしたことを話す私から明日香さんは視線を逸らすことはない。


私が話し終わると、明日香さんは一口紅茶を飲み、重く口を開いた。




「…清水ちゃんの気持ち、あれはマジだから。」

「……、」


真剣な顔で、そう言った目の前の彼女の顔は。男らしいとも言えるほど凛々しかった。




と。
あ!と声を上げるもんだから正直吃驚したけどそれは(最近崩れかけているが)得意のポーカーフェイスに隠した。