大切なもの


ウン、ひどくないひどくない。
ひどいと思ってんのは、朋美だけだよ。

「うるさいんだけど、ともちん」

軽く低い声で言い放つ。
ギャーギャーやかましい。


「静かにしなさい」

お母さん口調で朋美を宥める。
すると不機嫌になる。……まあ、静かにはなったけど。



ほっときましょう、ハイ。


「美波ー!!帰ろっ」

グイッと腕を引っ張り、朋美を1人にする。
すると焦ったように追いかけてきて、「待って!静かにするから!!」と言った。


しょうがないから、止まってやることにした。