大切なもの




「やっぱ口喧嘩でしょ」

キラーンと目が光った気がした。
美波がなんとも嬉しそうな表情だったから。
……成る程。
口喧嘩したいわけか。



「ま、いいけどー。
口喧嘩でも負ける気しないし」

ねー、て腕を組む。
朋美はぼーっとした目つきで見てる。
なんか遠くを見てるような感覚。

「ともちんドコ見てるの?」

ハッと我に返る。


「んん、ボーッとしてたわ」

ふぁああと欠伸。
どんだけ欠伸すんのよ。
あたしに移るじゃん……。


「ともちんと口喧嘩したっけ、漫才になりそうだよね」

あたしと美波はキャッキャッと笑った。
朋美はどこが、と呟く。