大切なもの



「えっとあたしはですねぇ……、眠いので寝てます」

ふぁあああと大きい欠伸を一発。
何だと?あ゛?

「おーいともちん?KYってこと気づいてるー?」

耳元で大きい声で叫ぶ。
朋美はうんざりした顔で耳を塞ぐ。


「あーあーわかりました。
コロセばいいんでしょ、コロセば!」

ヤケクソとでもいうように叫んだ。
それでいーんだよ、ウン。


「ハイハイ。じゃあいつコロシましょうかねー」

フフフと意味深に笑う。
メモを取り出して、シャーペンを回す。
クルクル回転させて、それを繰り返し。


「いっそのこと、殴っちゃえば?」

提案したのはあたし。
実はね、秘密だよ?
あたし全国大会で優勝した空手・柔道の有段者。

「ダメでしょそれは」

そう言ってケラケラ笑った。