だから私は、答えを返しました。

 「はい、」と。


「春蒔って、AIか何かでしたっけ?」

「会話の受け答えくらいは、登録してる。てかしただろ」


 二人に見つめられると、少し照れます。

 私の頭上に感情を表す、小さな吹き出しがでたんだろうと思いました。


「照れてる」


 彼女がマウスポインタで、私の頬を撫でるようにぐるぐると輪を描く。

 楽しそうに、嬉しそうに微笑みながら。


「やべぇ、春蒔……お前のお陰で早くも俺のやりたいこと、ひとつ叶いそうだ」


 放心したようにぽかんとした表情で彼はいいました。