十三日間

「で、で、でもさ、初めて二人で出かけるのに、そんな、い、いきなり告白なんて……」
驚きのあまり、どもりながら話す僕を、相変わらず秀悟はにらみつけている。

こ、コワイんですけどっ。

「明日が一番いいタイミングだろうが」
秀悟はそう言うと、身を乗り出した。
「いいか、賭けてもいいが、大木もそれは予測している筈だ。逆に告られなかったら、がっくりするぜ?」

え?
大木みくるもそのつもりだって?
な、な、なんで?

「俺の見たところ、大木もおまえに気があると思う。でなきゃ明日の映画もOKしないだろ? んで、このシチュエーションだったら、当然告白されると思ってる筈だ」

ええええ??
そ、そ、そんなもん?
そんなもんなの?

僕としては、明日は映画見て、遊んで、おしまい。それからまた学校で会って、また遊びにでも誘ってみて、それから……って思ってたんだけど……

「それじゃ遅すぎるだろ! いつ告るんだよ。タイミング逃しまくりだろ!」
めずらしく秀悟の声が大きくなり、まわりの人達の視線がまた集まる。
今度は秀悟が頭を下げて、僕に向き直った。
「明日告白されなかったら、大木の方は、おまえは自分に気がないと思って、おまえを恋愛対象からはずすかもな」

ええええええ?
そ、そんな事になっちゃうの?

既に僕はパニックになって、おろおろしていた。

告白、告白ぅうう??