俺は、周りの連中より能力があると自負していたし、実際そうだった。
もちろん、努力も怠らなかった。
おかげで、ヤツの言った通り、最短で教育を終わらせることになりそうだった。
俺としては、もっと教育を受け、知識を増やしていきたかったのだが。
だが、教育する側にとっては、無駄なコストは省き、さっさと実践で使える人材が欲しい訳だから、次から次へと詰め込んでいく。
俺はそれを全て吸収していった。
最終教育を受けるのは、かなり少人数になっていた。
ランクがあがるにつれ、同じ教育を受ける人数は少しずつ減ってきていたが、ここはかなりの少人数だ。
教官が認めたらすぐに教育終了になり、その人物から抜けていくため、人の入れ替わりも激しい。
俺もすぐに卒業するつもりでいた。
俺が入った時には、わずか十数名。
だが、俺の見たところ、あまり出来る連中ではなさそうだった。
時間をかけてここまで上がってきた、というところか。
年齢も、俺よりかなり上だ。
その分、変なプライドだけ持っていそうだった。
……しょせん、攫われてきた、同じ穴のムジナだというのに。
その中で、ヤツは俺と同じ匂いを持っていた。
年齢も俺と同じくらいだろう。
俺は自分の正しい年齢は判らないし、ヤツもそうだ。だが、見た目や感じ方で、同じくらいの年齢だと推測した。
俺とヤツは同種の人間だった。
ただ一つの違いは、俺は生き抜いてきた自分をあるがままに受け入れていたが、ヤツはそれを是としていなかったところ。
更に「上」を目指していたところ。
何を犠牲にしても、満たされない欲求を持ち続けていたところ。
ヤツは、望みすぎていたんだ。
もちろん、努力も怠らなかった。
おかげで、ヤツの言った通り、最短で教育を終わらせることになりそうだった。
俺としては、もっと教育を受け、知識を増やしていきたかったのだが。
だが、教育する側にとっては、無駄なコストは省き、さっさと実践で使える人材が欲しい訳だから、次から次へと詰め込んでいく。
俺はそれを全て吸収していった。
最終教育を受けるのは、かなり少人数になっていた。
ランクがあがるにつれ、同じ教育を受ける人数は少しずつ減ってきていたが、ここはかなりの少人数だ。
教官が認めたらすぐに教育終了になり、その人物から抜けていくため、人の入れ替わりも激しい。
俺もすぐに卒業するつもりでいた。
俺が入った時には、わずか十数名。
だが、俺の見たところ、あまり出来る連中ではなさそうだった。
時間をかけてここまで上がってきた、というところか。
年齢も、俺よりかなり上だ。
その分、変なプライドだけ持っていそうだった。
……しょせん、攫われてきた、同じ穴のムジナだというのに。
その中で、ヤツは俺と同じ匂いを持っていた。
年齢も俺と同じくらいだろう。
俺は自分の正しい年齢は判らないし、ヤツもそうだ。だが、見た目や感じ方で、同じくらいの年齢だと推測した。
俺とヤツは同種の人間だった。
ただ一つの違いは、俺は生き抜いてきた自分をあるがままに受け入れていたが、ヤツはそれを是としていなかったところ。
更に「上」を目指していたところ。
何を犠牲にしても、満たされない欲求を持ち続けていたところ。
ヤツは、望みすぎていたんだ。



