十三日間

今日は部活を頑張らなきゃならない日。
帰りが遅くなった僕らは、疲れた身体をひきずって帰っていた。

「ねぇ秀悟ぉ～」
僕は疲れもあって、かなり情けない口調で話しかける。
「んだよ」
「明日さぁ、どっか出かける予定あんの～？」
「……ものすごく後悔したいくらいに、ねぇよ」
「明日さぁ～～、付き合ってくれよぉ～」
ものすごぉく、懇願した目で秀悟を見る。

疲れもあるし、ホントに情けない気分だし、もう恥も外聞もないってのはこのことだ。
「……絶対そう言うだろうと思ってたぜ…。しょうがねぇよな。部活はどうする？」

秀悟ぉ！
ありがとおおっ！

ホント、僕はいい友達を持ったもんだ。

喜びもつかの間、秀悟に言われて部活を想い出す。
うちの部では、毎日部活がある。
それは、土日にも行われている。
土日ともに午前中だけで、特に用事のないヤツは、希望者だけ参加、という形だ。
今まで、特にバイトもしてなかった僕は、大抵土日とも練習に参加してた。
別に出欠とかとってる訳じゃないけど、僕は来るのが当然、みたいになっていたのだけど…。

「二日間とも、休むっ！」

これは、一大決心だ…。
でも、今週だけだし、監督、許して下さいっ！
ちなみに、秀悟は土日のどちらかだけ参加が多い。
どっちかはデートだからってさ。

今週は、日曜にデートの予定だったらしいから、明日休ませちゃうと、やっぱり土日両方休むことになってしまうけど…

「まぁ、しょうがねぇな。今週だけだしな」

ため息をつきながら、秀悟はＯＫしてくれた。
ホント、ありがとう、秀悟！

秀悟と明日の待ち合わせを決めてから、別れた。