秀悟のアドバイスは、思いの外効いたみたいだ。
監督に頼んで、ハードメニューにしてもらい、何も考える余地がないくらい、練習に打ち込んだ。

必死になって練習するのは、疲れるけど、楽しい。

やっぱり、僕は野球が好きなんだな。

練習が終わる頃には、そんな事を再認識して、すがすがしい汗をかき、なんだか青春してる気分になった。

「秀悟、ラーメンでもおごろっかあ?」

着替え終わる頃には、すっかり元気を取り戻していた。

……って、遅いよね。

もう、一日も終わろうって頃になって。

きっと、一日様子がおかしかった僕を、みくるちゃんは心配してたに違いない。