そういった仕事の合間には、俺は寄ってくる女たちではなく、時に金で買える女を求めた。

何も考えずに、ただ一夜を共にし、その夜が過ぎれば赤の他人になれる。

金さえあれば、世の中何でも出来るんだな、と妙に納得して、俺は女を金で買った。

そういった仕事のない時には、言い寄ってくる女たちから適度なのを見繕って付き合っていたから、女に不自由したことはない。

だから、何故、あの女に惹かれたのか、未だに理由は判らない。

…理由がないからこそ、なのかもしれないが。