食い物は、当然自分では作れないので、買ってきたり、食べに行ったりする。
どちらにしろ、俺は、そこで生まれて初めて満腹になるまでメシを食った。
連中から解放され、住処に案内され、当座の現金を与えられて、一番最初に俺がしたこと。
家を飛び出ると、一番最初に目に入った食い物やに飛び込んだ。
メニューに書かれているモノがどんな食い物かは判らない。
教育の一環で、一応食べ物の知識は与えられていたが、実際口にしたことは当然なかったからだ。
メニューのはじから順に頼んでいく。
それは、美味かった。
がっついて食べながら、それでも俺は、初めて食い物を、美味い、と思って食った。
必死に食いながらも味わい、次々に詰め込んでいく。
やがて、腹がヘンな感覚になった。
まだまだ食いたいのに、飲み込むと腹が苦しくなる。
…苦しい?
これが、満腹ってヤツか?
これ以上食えないって感覚か?
俺は食っていた手を止めると、自分の腹に手をあててみた。
ぱんぱんになっている。
「お客さん、そんだけ食べてよく大丈夫ですねぇ。よっぽど腹減ってたんすか?」
店の人が感心したように言う。
曖昧に笑うと、俺は勘定を済ませ、また部屋に戻った。
どちらにしろ、俺は、そこで生まれて初めて満腹になるまでメシを食った。
連中から解放され、住処に案内され、当座の現金を与えられて、一番最初に俺がしたこと。
家を飛び出ると、一番最初に目に入った食い物やに飛び込んだ。
メニューに書かれているモノがどんな食い物かは判らない。
教育の一環で、一応食べ物の知識は与えられていたが、実際口にしたことは当然なかったからだ。
メニューのはじから順に頼んでいく。
それは、美味かった。
がっついて食べながら、それでも俺は、初めて食い物を、美味い、と思って食った。
必死に食いながらも味わい、次々に詰め込んでいく。
やがて、腹がヘンな感覚になった。
まだまだ食いたいのに、飲み込むと腹が苦しくなる。
…苦しい?
これが、満腹ってヤツか?
これ以上食えないって感覚か?
俺は食っていた手を止めると、自分の腹に手をあててみた。
ぱんぱんになっている。
「お客さん、そんだけ食べてよく大丈夫ですねぇ。よっぽど腹減ってたんすか?」
店の人が感心したように言う。
曖昧に笑うと、俺は勘定を済ませ、また部屋に戻った。



