しばらくすると、あたりが騒がしくなってきた。
横になっていたものの、別に眠っていたわけではなかった俺は、すぐに身体を起こした。
おっさんが連れて行かれた方から、何人もの話声がする。
扉の近くまで歩いていき、何か見えないか、覗く努力をしてみる。
話し声はだんだんと大きくなってきた。
こちらにやって来るらしい。
「まったく、何で今日に限って、カギが壊れたりするんだ!」
「知るものか! そっち、ちゃんと持てよ」
「ったく重いな、こいつ」
そんな看守たちの話し声が俺の部屋の前に差し掛かった。
何人かがかりで、ビニール素材の袋を運んでいる。
中身はかなり重そうだ。
細長い大きさ。
人一人分くらいの。
…あぁ、隣のおっさんだ……。
俺は気付いた。
かつて、おっさんだったものを、運んでいるんだ。
慌ただしく、看守たちは俺の部屋の前を通り過ぎていった。
話し声が遠ざかっていく。
「裏の出口からなら、いつも通り台車でさっさと運べるのに」
「しょうがないだろう、台車も裏の出口に置いてあったんだ、ちゃんと持てよ、そっち」
「重てぇなぁ」
やがて、聞こえなくなった。
横になっていたものの、別に眠っていたわけではなかった俺は、すぐに身体を起こした。
おっさんが連れて行かれた方から、何人もの話声がする。
扉の近くまで歩いていき、何か見えないか、覗く努力をしてみる。
話し声はだんだんと大きくなってきた。
こちらにやって来るらしい。
「まったく、何で今日に限って、カギが壊れたりするんだ!」
「知るものか! そっち、ちゃんと持てよ」
「ったく重いな、こいつ」
そんな看守たちの話し声が俺の部屋の前に差し掛かった。
何人かがかりで、ビニール素材の袋を運んでいる。
中身はかなり重そうだ。
細長い大きさ。
人一人分くらいの。
…あぁ、隣のおっさんだ……。
俺は気付いた。
かつて、おっさんだったものを、運んでいるんだ。
慌ただしく、看守たちは俺の部屋の前を通り過ぎていった。
話し声が遠ざかっていく。
「裏の出口からなら、いつも通り台車でさっさと運べるのに」
「しょうがないだろう、台車も裏の出口に置いてあったんだ、ちゃんと持てよ、そっち」
「重てぇなぁ」
やがて、聞こえなくなった。



