2次元⇒3次元





「「……。」」




しばらく固まっていた私と山田くん(仮)。





そして山田くん(仮)が先に口を開いた。





「あれ…もしかして、聞かれちゃってた…かな?」



ははっと爽やかに笑う山田くん(仮)だが、どこか余裕なさげだった。



「えへっ…き、聞いちゃいましたあ…」



私も、できるだけ同じテンションで返そうと頑張った。


そしてやはり、どもってしまった。






「そっか…。」




と、視線を横にずらしながらいう山田くん(仮)。




ついでに、と続ける。




「僕のことは、しってるかな?」





…さっきの独り言の時は一人称『俺』だったのにな、と思いながら。





「ごめん、知らないなあ…。」





といった。