「理想があるのはいいことだと思うけどさ…。

そんな人、なかなかいないと思うよー?」




「…わ、わかってるけどさ……。」





私だって、もう一応高校生なんだし、そう簡単に理想の人がいるとは思ってない。


しかもその人が自分のこと好きになってくれるなんて、もうありえないことだしっ。



…わかってるんだけど……。




「そ、それよりっ!

さっききゃーきゃー言われてた人って結局誰なの?憐ちゃんの知り合い?」





気になったのもあったが、


なんだか考えていたら悲しくなってしまったから、私は急に話題を変えた。