恋人という名のゲーム

悩んだ末、何枚かのポストカードを購入した。物珍しそうに店内を見ていた久我くんに声をかけると、彼は穏やかに微笑んだ。

「じゃあ、行こうか」

自然に私の手をとって歩き出す。



「この近くにさ、オムライスが人気のカフェがあるんだけど、お昼そこでいい?」

「うん。久我くんって…ほんと、スマートだね」

「美咲に喜んでほしいからね」

久我くんはやっぱり臆面もなくさらりと言って、ほがらかに笑った。