「……一紗」 「なぁに?きい君」 ベッドの上で、俺は一紗に言う。 「きい君も、男がいいな……」 外見がなんでも、一紗は一紗、俺は俺。 いつも以上に大変だった1日の最後、 俺はそんな発言をした。 一紗になっていたからなのか、 何故か自分を名前呼び。 「一紗は、きい君がなんだって好きだよ」 それは、俺もすでに言ったよ、一紗。 どうか明日には、 元通りになっていますように。 やっぱり、俺が俺で、 一紗が一紗なのが一番いい。 そして23日が来る事を、 願って俺は、目を閉じた。