はっと横を見れば、良く見知った顔が。


「勝手に人を殺すな。それに、いつからいたんだライカ」

「へっ?!ん〜とね。二時間前ぐらいからかな」


えへへーと呑気に笑って僕の寝癖を直しているライカだが、二時間もこんな所で何もしないでいただなんて、ある意味恐ろしい奴だ。

僕達“科学技術者”とは違い、“戦術科”のライカ達は毎日朝早くから夜遅くまで体力作りのために筋トレ三昧のはず。

今日だって、特別な行事などないのだから、いつも通り訓練があるはずだ。

と、いうことは、

「お前、またサボってきたのかよ」

「だってさ、私は基礎体力を上げるためじゃなくって、もっとこう、技術を学びたいからこの学校に入ったのに、ぜぇんぜん応用技術教えてくれないんだもん」

「知るか。お前がここでサボると、僕だけじゃなく、皆にも迷惑がかかるんだ。どっか行け、去れ」

「ああー、ひどいー」