そして、


「これで、作ったやつ彼氏にあげれるわ」


なんて嬉しそうに言う。


「えっ?部長……、彼氏って?」


山川部長、彼氏いたんだ。


「違う学校にいるんだけどね。本当はいつもあげたかったんだぁー。
でも、コイツが食べるでしょ?だから、なかなかあげれなくてね」


そう言いながら、山川部長は長谷部先輩を嫌そうに指でさす。


「じゃ、茜ちゃん。あきの事よろしくねぇー」


そう言うと、山川部長は違うテーブルに行く。


『よろしく』って……


何をよろしくされるんだろう?


私は山川部長の言葉に疑問を持ちながら、長谷部先輩に視線を戻す。


すると、長谷部先輩は何故か顔が真っ赤だった。