食べようとした時


「ホントだ、おいしいっ!ねぇ、拓ちゃんの為じゃなくて、私の為に作ってよ!」


ねぇ、茜……


「たまには自分で作ってみなよ……」


ちなみに料理が下手な茜は、私の言う事だけをいつも手伝っている。


「えぇー!!作ってぇー!」


拓真と茜、二人はは声を揃えて、駄々をこねる。


アンタ達は、ホントに……


「じゃぁ、今度、俺にも作ってよ。天羽の作ったの食べたいな」


呆れていると、そんな言葉が聞こえてくる。


声のする方を見ると、そこには雨宮くんが爽やかな笑顔で立っていた。