私から離れた拓真は


「先輩のキス……、甘い味がした」


なんて笑顔で言う。


「だっ、だって、さっきケーキ食べたじゃん……」


そう答えながら、私は真っ赤になる。


「ねぇ、もう1回していい?」


“だから聞かないで”


そう言おうとした時。


また私は拓真に口を塞がれる。


そして、私から離れた拓真。


「先輩、俺以外の男にはもう作らないでね」


私の目を見て言う。


「これからは拓真の為に作るね」


そう言うと、拓真はまた抱きしめてくれた――…



【End】