「あのね……、拓真の事……好きだよ」


今までは言わなきゃって思ってたけど、恥ずかしくて言えなかった。


でも今は、何か急に言いたくなったんだ。


「えっ?えぇっ!?」


いきなりの告白に拓真はすごく驚いていたが


「嬉しいよ。俺もはるか先輩の事、好きだよ」


座ったまま私をぎゅっと抱きしめ、耳元で囁く。


抱きしめられ、拓真に“好き”と言われ、嬉しさと恥ずかしさが私の中で混ざっている。


さっきよりもドキドキが早くなる。


ドキドキしているのだけど、私は自然と拓真の背中に手を回す。


その瞬間、拓真はさっきよりも強い力で抱きしめてくれた。


「先輩……」


拓真は抱きしめる腕の力を緩め、私の身体から少し離れる。


もう少し、くっついていたかった私は、少し寂しく思う。