家庭科室の甘い味

「私……、拓真の事、好きなのかな?」


そう自然と言葉が出てきた。


「えっ!?」


拓真の驚き、私をじっと見る。


私……、今……何言った?


「あっ、えっ?私……」


私がおどおどしていると


「はるか先輩……、それ本当?」


拓真は私の顔を覗き込もうとする。


「わかんない」


そう言って、私は顔を背ける。


だって、自分でもわかるくらい、顔が真っ赤になっていたから。


それに……


今、すごくドキドキしている。


「ねぇ、先輩。こっち向いて」


拓真は両手で私の顔を包み、自分の方に向かせる。