初めて二人で過ごしたクリスマス。


それは、とても、とても、甘い時間だった。


私はやっぱり少しでも長谷部先輩と一緒にいたい。


「先輩?差し入れ持って行ってもいい?」


だから、聞いたのに


「ダメ。もう危ない目に合わせたくないから」


結局、クリスマス前に私が男の人に声を掛けられて以来


「予備校の前で待つのはダメだ」


って言われている。


そのかわり、長谷部先輩は毎日、電話をしてくれるようになった。


予備校の日は、授業が終わって家に帰ってから。


予備校のない日は夜に電話をくれた。