ピーッ


『お風呂が沸きました』


その時、下からお風呂が沸いた合図が聞こえる。


タイミング、悪すぎだろ!


「お風呂沸いたみたいだな」


俺はもう笑うしかなかった。


「茜ちゃん、先に入りなよ」


「いえ、先輩が先に……」


茜ちゃんは、顔を真っ赤にしている。


「じゃ、一緒に入る?」


「えぇっ!?」


俺の冗談に、茜ちゃんはすごく驚いていた。


キスより先に進んだ事がないのに、一緒に入るわけないよな。


っていうか、もし“うん”なんて頷かれても、俺はどうしたらいいかわからなくなっていただろうけど……