家庭科室の甘い味

俺はコーヒーを持って、部屋に戻る。


茜ちゃんにコーヒーを渡し、俺は茜ちゃんの隣に座る。


そして、


「雨宮と仲いいんだな」


「へ?雨宮?」


「さっきだって、一緒にいただろ?」


俺は顔を背けながら言う。


だって、ヤキモチを妬いている姿なんて、恥ずかしくて見せたくないから。


すると茜ちゃんは


「雨宮とは仲いいけど、友達です。それに今日私が一人で先輩の家まで行く勇気がなかったから、雨宮はついて来てくれただけです。一緒に帰ったのだって、今日が初めてだし……。それに、雨宮、彼女いるし」


そう言いながら、俺の腕を掴む。


雨宮に彼女がいるのは知っているけど。


……うちに来る勇気?


俺は茜ちゃんを見る。