家庭科室の甘い味

「先輩……。あっ、あの……」


茜ちゃんが、おどおどしているのがわかった。


そして、何かを言おうとしているけど、なかなか言い出せないでいる茜ちゃんに


「寒いから中入る?」


そう聞きながら、家の鍵を開ける。


そして、茜ちゃんを中へ入れた。


茜ちゃんには、先に部屋に上がってもらった。


コーヒーを入れようと、お湯を沸かしている俺。


その間に、俺は気持ちを落ち着かせていた。


せっかく茜ちゃんから来てくれたんだ。


昨日の事、謝らないと……


でなきゃ、本当に


雨宮の、いや、他の男の所へ行ってしまうかもしれない。


そんなのは嫌だ……