家庭科室の甘い味

「雨宮先輩と一緒に」


「えっ?」


たしか、雨宮と茜ちゃんは同じクラス。


二人が仲良く話したりしている所は見た事あるけど。


「二人で?」


「はい、二人で家庭科室から急いで出て行きましたよ?」


1年の子は、俺と茜ちゃんが付き合っている事は知らない。


だから、何も気にしないで言ったのだろうけど。


俺は、茜ちゃんが他の男と二人で帰っている事が嫌だった。


そんな俺を気にする事なく


「最近、茜先輩と雨宮先輩一緒にいる事が多いんだよねぇ。すごく仲いいし。雨宮先輩の彼女って、茜先輩なのかな」


1年の子は近くにいた友達らしき子と、そんな事を話していた。