確かに、拓真と話すのは楽しい。


呆れる事も沢山あるけど。


でも、嬉しそう?


私はそんなつもりはない。


「私、好きなのかな?」


「いや、聞かれても困るんだけど……」


私の言葉に、茜は呆れている。


「あっ!発酵出来た!次はどうするの?」


茜は急に話を逸らし、すごく楽しそうに聞いてくる。


パンの中に入れるのは何でもいい。


だから私は、シナモンパウダーとソーセージを持ってきていた。


ソーセージだったら拓真、食べれるかな?


そう思って。


……って、私、無意識に拓真の事考えている。


私、拓真の事、好きなのかな?


私は茜を教えながら、シナモンロールとソーセージパンを作った。


ちょうどパンが焼き上がる頃――…