家庭科室の甘い味

お腹いっぱい食べた俺は、はるか先輩と一緒に後片付けをし、俺の部屋に上がる。


「あっ、部屋きれい……」


「何それっ!俺の部屋汚いと思ってたの?」


部屋の入口で驚いているはるか先輩の顔を覗き込む。


「うん。だって拓真、片付け苦手そうだもん!」


はるか先輩はくすくすと笑う。


まぁ、本当は片付け苦手だし、いつもは散らかっているのだけど……


はるか先輩が家に来ると言った時から、俺は少しずつ片付けていた。


「あっ、バレてた?本当は必死に片付けた」


俺は笑いながらベッドの上に座り


「はるか先輩、ここ」


俺の横をポンポンッと叩く。


「うん」


はるか先輩がとなりに座った瞬間。


俺は、はるか先輩の腕を引っ張り、抱きしめる。