家庭科室の甘い味

でも、俺は座らず、出来るだけ邪魔にならない所に立ち、キッチンでご飯を作っているはるか先輩を見ている。


なんかいいな、こうゆうの。


はるか先輩と結婚したら、こんな感じなんだろうな……


これから先も、ずっとはるか先輩と一緒にいれたらいいな。


俺は、はるか先輩を見ながら、そんな事を考えていた。


「……ねぇ、拓真。何、見ているの?」


はるか先輩は、少し恥ずかしそうに俺を見る。


「ん?何って、キッチンにはるか先輩が立ってるって、なんかいいなって思って」


にこっと笑いながら、俺は思った事をそのまま言う。


すると


「なっ、何言ってんのよ!?」


その言葉に、はるか先輩はますます、赤くなっていく。


照れているはるか先輩がすごく可愛くて、俺は後ろからぎゅっと抱きしめた。