「うーん、物ねぇ。……、合い鍵かな?」


「……ぶっ!?」


俺は飲んでいたお茶を噴き出しそうになる。


だって、ずっと女子校に通っていて、男と関わりがないだろうと思っていた姉ちゃんの口から“合い鍵”なんて言葉が出てきたから。


「姉ちゃん、どんな人と付き合ってるだよ……」


「あっ、えっ?……年上の人。お母さんとかには内緒ね?」


姉ちゃんは顔を赤くしながら答える。


「うん、わかったよ」


っていうか、内緒なのはいいけど。


姉ちゃんも役に立たないし……


「なぁ、姉ちゃん女子校だろ?周りの人とかってどんなの貰ってんの?」


俺はそう聞いた方が、まともな答えが聞けるだろうと思い、聞き方を変える。