家に帰ると、キッチンで姉ちゃんがご飯を作っていた。


「ただいまー」


「あっ、おかえりー。今日、お母さん、町内会の集まりだってぇ」


姉ちゃんは、そう言いながらキッチンから顔を出す。


「ふーん。で、親父は?」


「残業ー。もうご飯出来るから、手洗ってきなよ」


「はーい」


俺は部屋に鞄を置き、部屋着に着替え、手を洗ってからリビングに戻る。


「いただきます」


今日の夜ご飯はカレー。


俺はカレーを食べながら、ふと思った。


姉ちゃんも女だ。


役に立つとは思えないし、からかわれそうだから嫌だけど。


聞いてみるか……


「なぁ、姉ちゃん。女ってクリスマス、何が欲しいもんなの?」


「えっ?拓真、何かくれるの?」


姉ちゃんは、にこにこしながら、俺を見ている。