家庭科室の甘い味

すると拓真は私の左手を取り


「こっちは、いつの日かホンモノあげるから、それまで待っててね!」


そう言って私の左手の薬指にそっとキスをする。


えっ?


ねぇ、拓真……


それって、ずっと一緒にいられるって事?


好きな人からそんな風に言われるのは嬉しい。


私はすごく嬉しくて、自然と瞳に涙が溢れてきていた。


「えっ?えっ!?なんで?」


そんな私に気付いた拓真はすごく驚いていたけど。


「嬉しいの、ありがとうっ!」


「マジで、ヤバイって!!」


えっ?何が?


なんて思った瞬間、拓真は強く抱きしめた。