家庭科室の甘い味

「えっ!?たっ、たくま?」


突然の拓真の行動に私はびっくりした。


「だって、いつもは抱きしめられないでしょ?はるか先輩に触れる事ができないでしょ?だから、いいでしょ?今は……」


拓真は私の身体を少し離し、私を見つめる。


そんな拓真に私はすごくドキドキした。


だって、いつもこうやって急に“可愛い弟”から“男”に変わる。


その度に、私の心臓はきゅっとなって、その後、すごくドキドキする。


拓真はふっと私から離れ、クローゼットの方へ行く。


そして


「はい、クリスマスプレゼント」


拓真は私に小さな紙袋を渡す。