4月。
今日からついに高校生。
志望校に合格して、ようやく入学式。
今は教室。
周りには、ほとんどが知らない人。
「名前なんてえの?」
机の周りには、男子が集まる。
女子の視線が痛い…。
「柏木です…」
渋々と答えた。
正直、男子ばっかで怖いし。
「下の名前は?」
はぁ…。
ため息をついて、答えようとしたら、
「お、恋じゃん」
一人の男子が教室に入ってきた。
そして、こっちに向かって来る。
…また男子?
そう思い、さっきの人を見てみた。
「…拓哉っ」
「よ、モテモテだな」
拓哉は片手をあげて、挨拶をしてきた。

