加賀君と付き合いだした次の日。

今日は土曜日で午前中だけ部活、午後からはデート。

一応浮かれてはいるんだけど、恐い。

『綾ちゃん休憩ね』

「はい。」

先輩に、休憩入っていいっていわれたから。いつもの道場の前で休んだ。
先輩達も見えるし、人はいないから一番好きな場所。

油断していた。

「綾おはよう。」


後ろを振り向くと、昨日から彼氏の加賀君がいた。

「加賀君、おはよう。」


私はバカだ、絶対バカだ。
昨日の帰りの事を忘れていたのだから。

「綾、加賀君じゃなくて、佑都だろ。罰1つね。」

「えっ、ダメだよ。無理だよ加賀君」

「はい、罰2つ。」

やっぱりバカだった。

『綾ちゃん休憩終了だよ。』

先輩が呼びに来てくれた。けど、私と加賀君を見て。目を輝かしている。

『えっ、綾ちゃん誰?』

「綾が、お世話になってます。彼氏です。じゃ、綾また後でな、頑張れ。」

と頭を撫でられた。
先輩の視線が痛かった。

「かが……佑都も頑張って。」

先輩の視線と同じぐらい彼もこっちを見ていた。