…なにここ。

体中が痛いんだけど。

目をゆっくり開けると、白い天井が一面に広がっていた。

カーテンの外に誰かがいる。あ、聖歌だ。


「なんであの子のこと助けてあげたの?あなた関わりとかないじゃない?」

「…えぇ、まぁ、そうなんですけど…。」


苦笑いの聖歌。

俺は関わってないのかよ。


「…でも、なんか…、ほっとけないんです…。」

「どうして?」

「小さい頃…好きだった…」


ってのを聞いて、俺の記憶は途切れた。


「…かる。輝!」

「!?」

「やっと起きた…ごめんね、あたしのせいで…」

「……」

「怒ってる…?」

「……」


さっきの会話…なんだったんだろうか…。


「…ごめんね…あたしと一緒にいたくないよね…」

「違っ…」


離れていく聖歌の腕を掴んで、強引に抱き寄せた。