「岡本輝ですっ!よろしく」
女子の黄色い声援がうるさい位に響く教室。
「席…どこにしようか」
「先生!ゆみの隣は?輝君小さいから後ろだと黒板見えなくない??」
出た、女王様、ゆみりん。
ゆみりんに逆らうと怖いお仕置きが待っているらしい。
「…聖歌?」
「…はい?」
岡本輝はにやりと笑い、一呼吸置くと、大きな声で話し出した。
「俺、聖歌の隣がいい!!」
「まぁ、一番後ろだし、いいぞ」
「…ゆみが誘ったのに、断ったって何!?」
「…君はなかなか可愛いけど、生憎、俺が狙ってるのは聖歌なんだよねぇ」
と笑い、あたしに抱き着いてきた。