二週間なんて早いものだ。
本日より夏休み。
初日は予定がないし、家でごろごろしていようか。
俺は自室のベッドへ寝転ぶ。
ベッドの上には窓があり、そこから空が見える。
家の中で寝る前に空を見たいという俺の我が儘を父さんが聞いてくれて、窓をつけてくれた。
しかも小学二年生の誕生日だったな…。
なんて昔のことを思い出していると、
「お兄ちゃん?友達きてるよ」
妹が声をかけてきた。
友達って誰だよ。
とりあえず妹、朝陽(あさひ)に礼をいい、玄関へと急ぐ。
ドアをあけるとまぁ予想していた人がいた。
「十夜遊ぼ!」
「何で家知ってんの、奏汰」
奏汰を家に入れ、机に麦茶を置く。
ソファーに座り、何をしようか考えていると、朝陽がやってきた。
「朝陽の分のお茶ないの?」
「朝陽はいいだろ」
