「十夜やればできるな」
周と流のおかげで結構分かった英語。
疲れたので休憩にと、一階へ飲み物を取りに行こうとした。
しかし俺がドアノブに触る前に扉が開いた。
「お兄ちゃん。お客さんとジュース」
妹である朝陽が7個のコップと2人のお客さんを連れてきた。
「あ、紫乃ちゃん!ついでに真ちゃんも」
いつの間に起きたのだろうか奏汰が大声を出す。
「ついでにって何よ!」
そう。
お客さんは紫乃と真で、またやっかいなのが増えたのだ。
「朝陽、ありがとな。戻っていいよ」
「十夜、ジュースの数」
紫乃がコップを指差す。
ジュースの数?
…7個。
俺と奏汰と周、流。それに紫乃に真。
6個でいいだろ。
あ。
「朝陽ちゃんの分!」
当たりだというように奏汰に笑いかける朝陽。
あぁ、ちゃっかりしてるな。
